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WESTERN MUSIC ON SHINOBUE

パルティータ第1番Partita No. 1

Johann Sebastian Bach(1685–1750) ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
Partita No. 1 in b minor for Solo Violin, BWV 1002 / 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番 ロ短調

パルティータ第1番の絵
作曲
1720年までに(ケーテン時代)
原曲の編成
ヴァイオリン1本(無伴奏)
調
ロ短調
楽章
4つの舞曲と、それぞれに続くドゥーブル(変奏)の、全8楽章
この楽譜
Mutopia Project(Erik Sandberg 浄書、パブリックドメイン)の楽譜に、篠笛の運指を付記。楽章ごとに1冊

楽譜

標準の運指(一=ド)で書いています。笛だけで吹くなら、何本調子の笛でも同じ指で吹けます(鳴る高さは、笛によって変わります)。

I. Allemanda の楽譜I. AllemandaII. Double の楽譜II. DoubleIII. Corrente の楽譜III. CorrenteIV. Double (Presto) の楽譜IV. Double (Presto)V. Sarabande の楽譜V. SarabandeVI. Double の楽譜VI. DoubleVII. Tempo di Borea の楽譜VII. Tempo di BoreaVIII. Double の楽譜VIII. Double

楽章ごとに、1冊ずつの PDF です。画像を押すと開きます。

⎙曲目解説(PDF)印刷して、楽譜に添えて
運指の読み方
一 二 三 … 七
呂音(りょおん。低い音)
1 2 3 … 7
甲音(こうおん。一段高い音)。呂と同じ指で、息を強めます
点の付いた 2・3、8
大甲(だいかん。さらに高い音)。8 は大甲のド
数字の右上の ×
半音下げる指づかい(穴の一部を塞ぐ)。塞ぐ量は運指表をご覧ください
赤い ↑ ↓
その音だけ1オクターブ上げて/下げて吹く(笛の音域に収まらない音)
筒
筒音(すべての穴を塞ぐ)

お稽古用の音源

笛の旋律を、コンピュータで鳴らした音源です。高さは A=440Hz で、このページの楽譜(標準の運指)と同じ調です。古典調の篠笛では、一 がおよそドの八本調子前後の笛の高さにあたります(笛によって違います)。繰り返しは省いて、1回通して演奏しています。

楽章
速さ
合う笛八本調子前後(古典調)一 がおよそドの笛
この音源を保存(MP3)

音源は、MuseScore Studio の音色(Muse Sounds)で、楽譜から作りました。藤舎名玄の演奏ではありません。

作曲者

ヨハン・ゼバスティアン・バッハは、ドイツ中部のアイゼナハに、代々音楽家を出した家に生まれました。ヴァイマルの宮廷オルガニスト、ケーテンの宮廷楽長を経て、1723年からはライプツィヒの聖トーマス教会のカントル(音楽監督)を務め、その地で生涯を終えました。

ケーテンの宮廷(1717〜23年)は、礼拝に手の込んだ音楽を用いない改革派の宮廷だったため、バッハはこの時期、器楽曲に力を注ぎました。無伴奏ヴァイオリンや無伴奏チェロのための曲、『ブランデンブルク協奏曲』、『平均律クラヴィーア曲集』第1巻などは、この時期に生まれています。

生前は、作曲家としてよりも、オルガンの名手として知られていました。没後はしばらく忘れられましたが、1829年にメンデルスゾーンが『マタイ受難曲』を蘇演したことをきっかけに、19世紀に再評価が進みました。

曲の成り立ち

1720年にケーテンで清書された自筆譜『伴奏の低音なしの、ヴァイオリンのための6つの独奏曲』(Sei Solo à Violino senza Basso accompagnato)に収められた曲です。ソナタ3曲とパルティータ3曲が交互に並び、重音や分散和音を使って、1本のヴァイオリンで旋律と和声の両方を表すように書かれています。

パルティータは、いくつかの舞曲を組み合わせた組曲のことです。第1番は、ほかの2曲のパルティータと違い、4つの舞曲のそれぞれのあとに「ドゥーブル(Double)」が続くという、珍しい作りになっています。

ドゥーブルは、もとの舞曲と同じ和声の流れの上に、細かい音符で新しい旋律を織り上げた変奏です。舞曲のあとにドゥーブルを続けて聴くと、同じ骨組みから、まったく違う景色が現れるのがよく分かります。

曲調と聴きどころ

舞曲の本体には重音(和音)が多く使われ、ドゥーブルは、主に単音の連なりでできています。笛で吹くには、単旋律のドゥーブルが、とくに向いています。

曲の流れ

楽章内容
I・IIAllemanda(アルマンダ)と Double。「ドイツ風」という意味の、ゆったりした4拍子の舞曲。付点のリズムが重々しく、厳かな始まり。ドゥーブルは、その骨組みを、途切れない細かな音符の流れに変える
III・IVCorrente(コレンテ)と Double (Presto)。「走る」という意味の、速い3拍子の舞曲。ドゥーブルは Presto(きわめて速く)で、細かな音符が一気に駆け抜ける
V・VISarabande(サラバンド)と Double。スペインに由来する、ゆっくりした3拍子の舞曲で、2拍目に重みがかかるのが特徴。重厚な和音の本体に対し、ドゥーブルは3つずつまとまった音符が、なめらかに流れる
VII・VIIITempo di Borea(テンポ・ディ・ボレア)と Double。「ブーレの速さで」という意味の、快活な2拍子。ドゥーブルは、切れ目のない8分音符で、組曲を力強く締めくくる

Mutopia Project(Erik Sandberg 浄書、パブリックドメイン)の楽譜に、篠笛の運指を付記。楽章ごとに1冊