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WESTERN MUSIC ON SHINOBUE

夢のあとにAprès un rêve

Gabriel Fauré(1845–1924) ガブリエル・フォーレ
Après un rêve, Op. 7 No. 1 / 夢のあとに 作品7の1

夢のあとにの絵
フレデリック・レイトン『燃え上がる6月』1895年
作曲
1877年ごろ(1878年に出版)
原曲の編成
歌とピアノ(歌曲。チェロやヴァイオリン、フルートの独奏曲としてもよく演奏される)
詩
作者不明のイタリア(トスカーナ)の詩を、ロマン・ビュシーヌがフランス語に自由に訳したもの
調・拍子
ハ短調・4分の3拍子・Andantino(歩くより少しゆっくり)
この楽譜
OpenScore Lieder(CC0)の歌の旋律から入力し、IMSLP #24047 の楽譜(原調ハ短調)と照合

楽譜

標準の運指(一=ド)で書いています。笛だけで吹くなら、何本調子の笛でも同じ指で吹けます(鳴る高さは、笛によって変わります)。ピアノやギターと合わせるときは、一 がドに近い笛(目安として八本調子前後。笛によって違います)を使うか、伴奏の調を笛に合わせてください。

楽譜 1ページ目
⎙笛の楽譜(PDF)A4・1ページ ⎙ピアノ伴奏付きの楽譜(PDF)A4・3ページ ⎙ギター伴奏付きの楽譜(PDF)A4・3ページ ⎙曲目解説(PDF)印刷して、楽譜に添えて
運指の読み方
一 二 三 … 七
呂音(りょおん。低い音)
1 2 3 … 7
甲音(こうおん。一段高い音)。呂と同じ指で、息を強めます
点の付いた 2・3、8
大甲(だいかん。さらに高い音)。8 は大甲のド
数字の右上の ×
半音下げる指づかい(穴の一部を塞ぐ)。塞ぐ量は運指表をご覧ください
赤い ↑ ↓
その音だけ1オクターブ上げて/下げて吹く(笛の音域に収まらない音)
筒
筒音(すべての穴を塞ぐ)

お稽古用の音源

伴奏に合わせて吹くための、コンピュータで鳴らした音源です。「笛の旋律入り」で旋律を覚え、「伴奏だけ」で合わせて吹いてみてください。高さは A=440Hz で、このページの楽譜(標準の運指)と同じ調です。古典調の篠笛では、一 がおよそドの八本調子前後の笛の高さにあたります(笛によって違います)。その笛なら、音源に合わせてそのまま吹けます。楽譜の繰り返しも、そのとおりに演奏しています。

音源
笛の旋律
速さ
合う笛八本調子前後(古典調)一 がおよそドの笛
この音源を保存(MP3)

音源は、MuseScore Studio の音色(Muse Sounds)で、楽譜から作りました。藤舎名玄の演奏ではありません。

作曲者

ガブリエル・フォーレは、南フランスのパミエに生まれました。9歳でパリの宗教音楽の学校に入り、そこでサン=サーンスにピアノを習って、生涯の友となりました。長くマドレーヌ教会のオルガニストを務め、のちにパリ音楽院の院長となって、ラヴェルらを育てています。

フォーレは生涯に100曲を超える歌曲を書き、フランス歌曲(メロディ)の第一人者とされています。『夢のあとに』は、その中でもとくに早い時期の作品で、いちばんよく知られた一曲です。

曲の成り立ち

1870年代、30歳前後のフォーレが書いた歌曲です。のちに『3つの歌』作品7の第1曲としてまとめられました(作品番号は、1890年代になってから付けられたものです)。

詩は、作者の分からないイタリアの詩を、歌手で、サン=サーンスとともに国民音楽協会を興したロマン・ビュシーヌが、フランス語に自由に訳したものです。この楽譜のもとになった版にも、フランス語の下にイタリア語の詞が添えられ、「トスカーナの詩」と書かれています。

夢の中で、恋しい人が輝くように現れ、手を取り合って光のほうへ昇っていく。けれども目が覚めると、その夢は消えてしまう。「夜よ、もう一度あの幻を返しておくれ」と願う――そういう内容の詩です。

曲調と聴きどころ

ピアノは、8分音符の静かな和音を、最初から最後までほとんど休まず刻み続けます。その上を、歌がゆっくり大きな弧を描いて進みます。ところどころに入る3連符が、言葉の抑揚のように旋律を揺らし、夢の中を漂うような浮遊感を生みます。

前半は弱く静かに夢を語り、後半「空が開き、まだ見ぬ輝きが見える」あたりから少しずつ高まって、「ああ!(Hélas!)」で最も高く強い所に達します。目覚めの悲しみのあと、「戻っておいで、夜よ」ともう一度高まり、最後は静かにハ短調へ帰っていきます。

歌詞のない楽器で吹くときも、言葉の流れを思い浮かべると、どこで息を吸い、どこへ向かって歌うかが見えてきます。とくに句の終わりの長い音は、急いで切らず、ピアノの和音の中に溶かすように終えてください。

曲の流れ

小節の番号は、このページの楽譜の小節番号です。

小節内容
1ピアノの前奏。ハ短調の和音を、8分音符で弱く静かに刻む
2〜8「あなたの面影に誘われた眠りの中で」。旋律がソ・ド・レ・ミ♭と上がり、ゆっくり下りてくる
9〜15「あなたの瞳はいっそう優しく」。3連符を交えて歌い、明るい変ホ長調の響きで一区切り
16ピアノだけの短い間奏
17〜23冒頭の旋律が戻る。「あなたは私を呼び、私は地上を離れて、あなたと光のほうへ」
24〜30「空は雲を開き、まだ見ぬ輝きが見えた」。cresc. poco a poco(少しずつ強く)で高まっていく
31〜38山場。「ああ!」と f で高いファに上り、目覚めの悲しみへ下りていく。「夜よ、あなたを呼ぶ。幻を返しておくれ」
38〜46「戻っておいで、輝く夜よ、神秘の夜よ」。もう一度高まって(41小節 f)、p・pp へ静まる
47〜48最後は低いドでハ短調に帰り、ピアノの和音で閉じる

OpenScore Lieder(CC0)の歌の旋律から入力し、IMSLP #24047 の楽譜(原調ハ短調)と照合